
A1. シラバスに記されている基準通りに成績がつけられます。
アメリカの大学では、初回の授業の際にシラバス(syllabus)という授業計画書が配布されます。使用する教材、教授のオフィスや連絡先、何週目にテキストのどの章まで進むなどの計画が含まれています。そして、どのように成績評価がされるかも明記されています。講義主体の授業であれば、中間テスト(Mid-term examination)、期末テスト(Final examination)、小テスト(Quiz)、課題 (Assignment)、論文・レポート(Research paper)、授業中の発言(Class participation)、出欠(Attendance)などがそれぞれ何パーセントずつ評価対象になるか書かれています。つまり、テストでよい点を取るだけではAが取れるとは限らないということになります。
一般的に評価は、全体を100とし、80以上をA,70以上をB, 60以上をCとし、最低合格ライン(単位取得)をCに設定しています。50以上をDとし、それ以下は不合格のFとなります。Dは、在籍中にもう一度履修し、成績を付け直してもらうことが可能です。
A2. 簡単とは言えませんが、編入の制度は整っているのでしやすいとは言えます。
簡単という表現は適切ではありませんが、制度が整っているので、一定の成績を修めれば問題なく編入できます。文部科学省が大学の認定を一括で行っている日本とは異なり、アメリカでは全土を6つの地域に分け、地域認可団体によって認定が行われています。一般的に同じ地域団体の学校同士であれば編入はスムーズに行われ、同じ州内の編入であればさらに有利です。大学間でそれぞれ提携を結んでいるケースが多く、取得した単位が無駄なく移行されます。
基準設定は、たとえば高校を卒業後、入学時に4段階中3.0を最低合格ラインとしている4年制大学に2年制大学から編入する場合、2年制大学の成績が2.5であれば合格、といったように、基準設定を低くしている傾向があります。
A3. 一概にレベルが低いとは言えません。
公立の2年制大学(Community College)は、元来その州や郡の税金を納めている人たちのための学校であるため、高校卒業資格があれば、誰でも入学を認めるのが原則です。したがって、入学難易度から言えば低いといえますが、在籍している学生の学力レベルが低いとは言い切れません。学力が高い学生であっても、非常に安い授業料(留学生とは金額がことなります)なので経済的な負担が少なくて済み、自宅から通えて生活費も抑えられるといった理由であえて2年制を選ぶ人がいます。そして20歳になる頃自立し、3年次から4年制大学に編入して勉強します。アメリカの学生は、大学の費用は自分でまかなう、という考えを持っていますので、在学中はアルバイトをし、卒業後は親に負担してもらった分を返すといった学生が一般的です。このような背景からも2年制が選ばれているので、一概にレベルが低いとは言えません。アメリカの大学生のうち40%弱が2年制大学に在籍しています。
A4. 可能ですが、留学生にはむずかしいと言えます。
アメリカの大学は、「学年」の意識が低く、単位で判断します。卒業までに約120単位の履修が必要な4年制大学において30単位を履修するまではFreshman、60単位を履修するまではSophomore、さらにJunior, Seniorと実年数ではなく単位数で判断します。単位さえ取得すれば卒業ができるので、4年制大学を4年かけずに、大学院を2年かけずに卒業することも可能です。
ただし留学生の場合は、英語のハンディがあるので、努力すれば不可能ということはありませんが、本来の期間より短期間で卒業することは難しいでしょう。また、学生ビザの定義でFull Timeの学生でなければならないため、必然的に設定されている基本の期間で修了することが原則となっています。
A5. 聴講だけの目的でアメリカに滞在することはできません。
留学生は、学生ビザを所有して留学するので、Full Timeの学生としてどこかの教育機関に属し、履修および単位取得することが義務づけられています。大学の授業を聴講(Audit)する場合も、たとえば集中英語コースにFull Timeの学生として在籍し、英語力が上級レベルになった時点で同じキャンパスにある大学の授業を数教科聴講するといった方法をとることは可能です。しかし聴講だけの目的で滞在することはできません。また、集中英語コースの学生の聴講を許可していない大学もありますので、ご注意ください。
A6. 大学院へ進学するのが自然ですが、総合的に判断することが必要です。
日本で4年制大学を卒業しているのであれば、同じ学士号を取得するより、修士号の取得をめざすのが一般的です。とくにアメリカでは、大学と大学院の位置づけが明確なので、学士号があれば大学院に進学するというのが自然な流れです。
すでに学士号を取得している学生が、大学学部編入をすることを2nd Bachelor(セカンド・バチュラー/2つめの学士号)と呼び、他の編入生と同様の基準で編入を認める大学もあります。一方、新入生や学士号を未取得の編入生を優先するため、2nd Bachelorを認めない大学もあります。少なくとも、日本で卒業した大学と同じ専攻での2nd Bachelor編入は、ほとんどの大学で認めていません。
大学院に入学する自信がないのは、「TOEFLスコアが基準に達していない」ことが理由でしょうか? しかし、TOEFL基準はあくまでも目安にすぎず、たとえ学部に留学するにしてもネイティブの学生と一緒に学習するわけですから高い英語力が必要です。どちらに入学するにしても、英語力は留学準備コースなどでしっかり身につけておかなければなりません。
とくに大学院の授業では、より多くの討論(Discussion, Debate)やリサーチが組み込まれています。問題は、自分の意見を論理的に表現し、短期間で膨大な書籍に目を通して文章を書けるスキルがあるかどうかです。これらのスキルも、大学院留学準備コースで学ぶことで身につけることができます。
2nd Bachelorか大学院かは、ご自身のバックグラウンド、アメリカで学びたいこと、現在の英語力、日本の大学での学業成績などを総合的に判断して、決めるべきだと思います。詳しくは、カウンセラーにご相談ください。
A7. 何を目的に留学するかによって選択すべきでしょう。
日本の各大学が大学間で認めている交換留学制度は、学内で選抜試験があり、年間数名に設定されているケースが多く、必ず留学できるわけではありません。また、一般的に交換留学は最長1年間です。前期からの休学であれば、4月~翌年の3月までで、2学期制 (Semester)の大学であれば、8月下旬から12月の1学期しか学部生として在籍できないことになります。このように限られた期間での留学ですので、学問を学ぶというより、「海外生活を体験する」「視野を広げる」「他国からの留学生などとの交流を通してコミュニケーション力をアップする」といった目的の留学になるでしょう。
一方、卒業後にアメリカの大学や大学院に入学する留学は、現地の学生とまったく同じ条件で学ぶことができ、上記のような成果に加え、「確かな学問や知識を身につける」「学位を取得する」といったより大きな成果を残すことができます。有利・不利ということではなく、何を目的に留学するのかがポイントだといえます。